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○白保委員 公明党の白保です。
法案の質問に入る前に一言申し上げたいと思いますが、鳥インフルエンザの対策につきまして、昨日、政府は関係閣僚の会議を開いて決定をいたしました。私どもも、去る五日の夕刻、官房長官の方に、私どもも対策本部をつくっておりまして、冬柴幹事長を本部長として、私、事務局長を仰せつかっておりますが、数項目にわたって申し入れを行いました。昨日、それを各省庁の皆さん方から説明を受けまして、私どもが要請をいたしましたことがほぼ網羅されておりますので、対策本部長の方からも、敬意を表する、こういうお話がございました。
ただ、あとは、地元を回っておりますと、焼き鳥屋さんとかあるいはまた鶏肉店の皆さん方とか、そういった人たちの打撃も結構大きなものになっています。私どもの京都府本部で調査を行いまして、かなり詳細に調査を行った結果として、川下の方での被害も結構、風評被害等を含めてございますので、BSEのときにもそういった対策を行いましたから、今、農水省は調査中ということだと思いますけれども、その調査を詳細に行った上で、それらに対する対策も講じなければならないのかなと思っております。
と同時に、防疫体制ですね。ワクチンの開発だとかいろいろな問題等も含めて、今後の問題としてまだ残っておりますので、なお一層のお取り組みを要請しておきたい、このように思います。
さて、先ほどから、この法案の審議に当たって、一番冒頭にも大臣から、植物防疫の成功例として沖縄のウリミバエの根絶の問題が挙げられましたし、中川局長からもそういったお話がございました。これは私も、県会議員の当時この問題がありまして、農水省が非常に大きな取り組み等をやって、県の農業試験場もやって、成果としては大きな成果が上がりました。ですから、そういう面では、植物防疫にしっかりと取り組んで成功させると、農家の、また地域経済におけるところの効果というものは極めて大きな効果を上げる、こういうふうに思っています。
実はこれは、私ども沖縄県では、東南アジアが一番近いわけですから、そういった面では、かなりいろいろな形でもって入ってきたりなどすることがあります。そういう中で、根絶事業というのは、ウリミバエに限って言えば、延べ三十一万人以上が動員されて、九十二億円の事業費がかかりました。ミカンコミバエでは同じく十一万人、二十五億円。この成功をおさめたことに対して私は地元の出身として敬意を表したい、こういうふうに思っています。
研究者などの試算によりますと、ウリミバエ根絶のコストベネフィット分析によって、沖縄県では年間で二十億から三十五億の利益が得られている。また、別の研究機関では、移動禁止解除分、移動制限解除分と直接被害解消分の合計で七十六億三千万、こういうふうに推定もされているわけでございまして、これは非常に大きな効果を上げたと思っております。
ただ、根絶した後も一回、入ったんじゃないかということで大きな騒ぎになりました。しかし、これは事なきを得て落ちついたわけでございますが、侵入経路として、台湾やその他近くに、東南アジアが近いわけですから、台風とかあるいは気流に乗って来たりなんかいたします。ですから、飛来で来るんじゃないかとか、あるいは果実についてくるんじゃないかとか、いろいろなことが言われているわけでございますけれども、これらのことについて、周辺諸国と近い関係もありますので、一層の周知徹底を今後もしていかなきゃならないんじゃないか、こういうふうに思っていますが、まず最初に大臣の見解をお願いします。
○亀井国務大臣 冒頭、御発言のありました鳥インフルエンザの問題につきましては、対策を充実し、その目的が達成できますように、さらなる努力をしてまいりたい、このように考えております。
委員御指摘のミバエ類の根絶、ミカンコミバエが十八年間の歳月と約五十億円の防除費用を投じまして昭和六十一年に、ウリミバエが二十二年間の歳月と約二百四億円の防除費用を投じて平成五年にそれぞれ達成されたわけであります。
この害虫の根絶によりまして、沖縄県では、ウリ類やかんきつ類を消毒することなく県外に出荷をするということが可能になりまして、その経済効果は、御指摘のとおり大きなものと認識をいたしております。
しかしながら、沖縄県はこれらミバエの発生国との隣接でありまして、これらミバエ類の再侵入の危険性がありまして、この再侵入を防止することが重要であります。このため、早期発見のためのトラップ調査とか寄主植物調査によります侵入警戒調査また予防的な防除を継続的に実施をいたしておるところでもございます。
今後とも、このミカンコミバエやウリミバエの再侵入防止に向けまして、沖縄県と十分連携しながら、万全の措置を講じてまいりたい、このように考えております。
○白保委員 それに関連して私、申し上げたいんですが、例えば台湾などは、動植物防疫検疫局、バフィックと言うんでしょうか、BAPHIQというのがあります。そういったところとも情報を共有していく、同じような地域にありますから、そういう面では、情報を共有していくということが非常に大事だろう。どこどこにはどういう害虫がいるとか、そういった情報共有が大変大事だ、こういうふうに思っております。
この辺について、近隣国との連携、こういったものが必要だと思いますが、今後の取り組みについてお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○木村大臣政務官 白保委員御指摘のことは大変重要なことだと思っております。特にミバエ類の侵入源となり得る可能性のある近隣諸国との情報収集、そして共有化をするということは、大変大事なことだと思っております。
最近でも、ベトナムへ日本の方から植物検疫専門家を派遣しまして、ミバエの標本を入手し、また情報を共有する、交換するということもさせていただきましたし、あるいは、今台湾のお話をされましたが、APECが台湾で主催されましたミバエ類の侵入に関するシンポジウムへ我が国からも専門家を派遣させていただいたり、また、昨年は日本で、つくばでありますが、国際的なセミナーを開催し、中国、台湾、韓国など近隣諸国も十一カ国が参加していただいております。
こういったことを通じて、これからも、日本としても、農水省としても、積極的に、国際機関とも連携しながら、情報収集そして共有化ということにも努めてまいりたいと思います。
○白保委員 ぜひ今後とも取り組みをよろしくお願いしたいと思います。
次に、実は、先ほどもゾウムシの話がございましたが、アリモドキゾウムシとイモゾウムシの根絶実証事業、これが一九九六年以来、私どもの久米島で行われております。私も現場の方を、何回か行って見ておるわけでございますが、この事業は沖縄県が、農水省の補助によって両種のゾウムシの不妊虫放飼法による根絶を目指しているわけであります。この事業が成功いたしますと、不妊虫放飼法によるハエ類以外の広域的な害虫根絶事業では世界初の快挙というふうに言われている、非常に重要な実証事業を行っているわけであります。これは、今、順調に進んで、根絶が確認される見込みであります。しかし、モニタリングの方法の確立が非常に難しかったり、防除効果が停滞したりして、課題も残されているというふうに聞いております。
両ゾウムシ類が根絶された場合のメリットは非常に大きいんだろう、こういうふうに思うわけでありますが、最大のメリットというのは何かというと、殺虫剤を多用せずに、地球環境に優しい手法でもってやることができる、根絶可能ということを実証するわけでありますから、非常に大事な実証事業だな、こういうふうに思っているわけでございます。
したがって、この両ゾウムシに対する実証事業、これの現状と今後の展望を伺いたいと思います。
○中川政府参考人 先生おっしゃいましたイモゾウムシ、それからアリモドキゾウムシの根絶につきましては、ウリミバエのときと同じような手法であります不妊虫放飼法ということで、そういう手法を応用してやっております。手法としましては根絶が可能だということが明らかになりまして、久米島で平成十三年度から本格的な根絶事業を実施いたしております。
これまでのところ、久米島におきます防除の結果、アリモドキゾウムシにつきましては、まだわずかに発生が認められておりますけれども、ほとんど根絶状態に近い状況になっているということでございまして、沖縄県の防除状況を見きわめた上、国によります根絶を確認するための調査を私どもとして実施をしたいというふうに思っております。
それから、イモゾウムシにつきましては、久米島の一部地域で同じ不妊虫放飼法によります防除を実施いたしておりますけれども、まずはアリモドキゾウムシの根絶状況の方を先に確認をして、その後、このイモゾウムシについての事業を推進することにいたしております。
今後も、沖縄県全域でのこの二つのゾウムシの根絶に向けまして、引き続きその推進をし続けていきたいというふうに思っております。
○白保委員 次にお伺いしたいのは、木製のこん包材に生息するマツノザイセンチュウの入国を阻止するために、一九九九年ごろから、各国とも、針葉樹などの木材の検疫強化を図ってきております。各国は、木材こん包材の植物防疫国際基準であるISPMナンバー十五を検疫規則に採用する動きをとっているわけであります。
NAFTA三国のカナダ、米国、メキシコで構成するNAPPO、北米植物保護機構も、ISPMナンバー十五を導入するとしながらも、国内事情により本年七月まで延期するとしております。
WTOでは、一九九五年、SPS、衛生植物検疫措置協定締結に際して、検疫措置が新たな非関税障壁とならないように定め、新たな検疫措置導入に際しては、事前にWTO加盟各国に通報し、各国の意見を求める公示期間を設けることを規定しております。
そこで、木製こん包材についての各国の規制状況と、我が国の国際基準の導入について伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○中川政府参考人 木製こん包材の規制につきましては、これまでにアメリカ、カナダ、メキシコ、韓国、中国、スイス、それからニュージーランド、それとEUという、七カ国と一つの地域でこの国際基準の適用ということを公表しているわけでありますけれども、各国ともその検疫規制の導入は公表いたしておりますけれども、具体的にいつから開始をするかという点につきましてはまだ十分明らかになっていない国も多いわけでございまして、今、私ども、鋭意その関係情報の入手に努めているところでございます。
諸外国、こういった木材こん包材についての規制を強めるという動きがございますので、我が国といたしましても、我が国ではまだ発生をしておりませんツヤハダゴマダラカミキリという昆虫がいますけれども、こういったものの我が国への侵入防止を徹底するということが大事だというふうに思っておりまして、そういった面から、木材こん包材のリスク評価を実施いたしておりまして、その結果を踏まえまして、できるだけ早く、諸外国におくれることなく、我が国も必要な措置ということでとっていきたいというふうに思っております。
○白保委員 次に、消毒方法等に関してお伺いいたしたいと思いますが、輸入検疫時に臭化メチルまたは青酸などの薫蒸処理、こういったことになっているわけですけれども、臭化メチルは、モントリオール議定書でオゾン層破壊物質に指定されて、平成十七年に全廃することが決まっています。ただ、防疫は例外だ、こういうふうに言っているわけでございますが、環境への作用とか食の安全、安心という観点から、できるだけ薬剤に頼らない代替技術の開発が一番いいんじゃないか、こういうふうに思うわけであります。
現在、農水省として、我が国としてそういった代替技術について開発あるいは取り組みが行われているのかどうか、あるいは実用化などが考えられるのか、その状況を伺いたいと思います。
○中川政府参考人 臭化メチルにつきましては、先生今おっしゃいましたように、モントリオール議定書で平成十七年までに原則全廃ということでございます。
検疫用途はこの規制から除外をされることになっておりますけれども、できればそれ以外の代替剤の使用ということが望ましいわけでありまして、そういった代替剤の開発を今やっております。二酸化炭素、それから三種混合剤などにつきましてはその実用化のための技術の開発が終わっておりますけれども、そのほか弗化スルフリル、こういった木材用に使いますものですとか、あと五、六品種、五つか六つの薬剤につきまして、現在、最終的な実用化のための技術の開発を行っているところでございます。
こういった臭化メチルにかわる代替剤の開発というのは大変大事なことであります。民間団体がこういうのを具体的に技術開発を行っておりますが、そういった団体に対します支援措置を通じまして、できるだけ開発を促進していきたいというふうに思います。
○白保委員 次に、防疫業務の効率化の問題についてお伺いしたいと思いますが、平成八年の改正で、本委員会で全会一致の附帯決議がついております。「輸入検査件数の増大に対処し、電算化による簡素化・迅速化を図り、併せて、植物防疫官のさらなる質的向上、適正配置を図る等円滑かつ的確な輸入検疫体制の整備に努めること。」というふうに附帯決議がついているわけであります。
そういった中で、非常に輸入については、量的な増大もあったかもしれませんけれども、今度は質的な増大も行われてきておる。そういう面で、まさに防疫官の仕事が忙殺されて大変じゃないか、このような思いをするわけです。
そこで、市場開放問題苦情処理対策本部が、昨年三月かに出した「基準・認証制度等に係る市場開放問題についての対応」という中で、植物防疫官の業務の効率化を図るとともに、例えば植物防疫官の補助的業務の実施に民間技術者や非常勤職員を活用する等、こういうものが提案されているわけでございますが、その辺についてどのように対応なされているのか、お伺いしたいと思います。
○金田副大臣 そのような御指摘があることも事実でございますけれども、この植物防疫官、まさに公権力の行使そのものでございまして、七十九カ所に八百四十九人の植物防疫官を配置して、高度に専門的な知識がないとこの職務を実行できないものですから、国の体制の中で一貫した形でシステムとして運用させていただいております。もし非常勤職員だとかあるいは民間の方々にお手伝いいただくということになりますと、このシステムが壊れやしないかというような危険もございますので、そういった民間を利用するというのはなかなか難しいなというふうに考えてございます。
植物防疫官を適切に配置して、いろいろな効率化も考えてまいりますけれども、この体制を拡充する中で、そういった対応を措置してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○白保委員 ですから、先ほど申し上げたように、かなり輸入というものがふえていって、質的、量的な面での対応がもう迫られているわけでございますから、そういう面で、ぜひこの対応についてはしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
最後に、先ほども話がございましたが、防除情報ネットについて申し上げたいと思います。
いろいろな情報がインターネットを通じてそれぞれの農家の方のところにも入っております。しかし、こういう害虫が出たよというふうな情報があっても、うちに帰って開いてこれを見てというような状況では非常に遅いわけでありまして、山形県あたりで始まったようですが、携帯を使ってその情報というものが現場で見て確認できる、こういうような状況があるようです。したがって、これからの防除という問題を考えた場合に、携帯等を活用したそういうことができるような推進を政府としても支援していったらどうかな、こういうふうに思いますが、最後の質問として、いかがでしょうか。
○中川政府参考人 携帯電話の利用を初めといたします効率的な情報提供の手法につきましては、幾つかの県で既に取り組みがされておりますし、こういった先進事例の紹介というものは私どもも努めていきたいと思います。
また、具体的に各都道府県で新たな効率的な情報提供体制の構築をされるということであれば、その技術を確立するために植物防疫事業交付金、今議論をいただいておりますこの交付金を御活用いただくということも可能でありますので、ぜひそういった点でも新たな取り組みを支援したいと思っております。
○金田副大臣 先ほどの回答の中で、私、七十九カ所と申し上げましたけれども、十六年度七十三カ所の間違いでございました。訂正させていただきます。
○白保委員 終わります。
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